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iPad Pro 12.9インチ 2018年版を1年半使ってみて振り返る

2018年12月にiPad Pro 12.9インチ(2018年版)を業務用として購入しました。Apple Pencilを使ったメモ、紙に印刷する代わりにPDFをiPadで閲覧する等、業務の効率化が目的です。効率化については別途記事をまとめようと思っていますが、iPad Pro 12.9インチを1年半使って感じたメリット・デメリットをまとめてみようと思います。

メリット

美しさ

2018年版iPad ProではiPad史上初の大幅なデザイン変更がなされました。今までのiPadの端は滑らかな曲線を描いていましたが、今回のiPad Proの端は角ばったデザインです。今までのiPadの滑らかな曲線美も好きですが、今回のデザインもiPhone 5を彷彿させる洗練されたデザインで美しいと感じます。曲線を描くようなデザインでないため、1枚の板を持ち歩いているような感覚になります。所有欲を満たすだけの格好良さが備わっている事は保証できます。因みに、私はスペースグレイを購入したのですが、今回のスペースグレイはかなり濃いめのグレイに仕上がっていて格好良いです。

画面の大きさ

12.9インチの画面はiPadとしては1番の大きさです。MacBook12インチより大きいので、当たり前ではあるが作業領域が広く、画面を眺めている時や作業をしている時は非常に快適です。ディスプレイサイズが大きいのはやはり正義。とにかく作業が快適なので、効率が良くなります。

特に、Apple Pencilを使った手書きメモを利用をする際、11インチのディスプレイだと作業領域があまりに狭く、そんなに効率的でありません。メモを取るなら、12.9インチが適正サイズだと私は思っています。また、12.9インチはA4用紙と程同じサイズなので、A4用紙サイズで作られたPDFを閲覧するのにも適しています。仕事用にガッツリ使う用途であれば、12.9インチになるのではないでしょうか。

画面を分割して複数アプリを同時に表示する時(Sprit Viewなど)にも、その画面の大きさは最大限の効果を発揮します。2分割しても、片方の画面が小さすぎることがなく快適です。片側でブラウザを開いてウェブサイトを参照しながら、もう片側でPagesなどでメモを取る。2つのアプリを同時に開く事を一回覚えると、それなしでは作業が難しくなります。

ベゼルの狭さ

大画面12.9インチにも関わらず、ベゼルが狭いので、本体サイズが画面サイズの割には大きくないのも特徴です。2017年以前のiPad Pro 12.9インチは大きくて持ち運びが不便なレベルでしたが、その問題がだいぶ解消されたような気がします。A4用紙が入るカバンであれば収納して持ち運ぶのにも困りません。

画面の美しさと音の臨場感

Liquid Retinaディスプレイは美しいです。従来のRetinaディスプレイも圧倒的な美しさだったので、比較する事は難しいですが、今回のLiquid Retinaディスプレイも圧倒的美しさで細かい画像も綺麗に表示してくれます。

iPad Proは4つのスピーカーを搭載していて、音質は優れています。大きなスピーカーを持つ端末ではないものの、高音やドラムスの音など臨場感がすごいです。

Apple Pencil 2との相性の良さ

2018年版iPad ProとApple Pencil 2はマグネットで接続し、ワイアレス充電ができるようになっています。

従来のApple PencilはPencil本体上部のlightning端子をiPadに刺す形の充電方式であったため、不格好な上に、物理的に折れてしまわないか心配になるような仕様でした。また、iPadにくっつける概念がなかたため、Apple Pencilを置く定位置も見つかりませんでした。

今回のiPad Proでは磁力でApple Pencilと装着するため、Apple Pencilの定位置が定まりApple Pencilを失くす心配が少なくなりました。さらに、ワイアレス充電となり、見た目的にも強度的にも問題がありそうな従来の充電方式から脱却しました。

また、Apple Pencil 2をマグネット装着するだけで簡単にiPad Proとペアリングできる連携性の良さも素晴らしいです。

2018年版iPad ProとApple Pencil 2の連携で特に素晴らしいのは、インスタントメモです。iPadは通常、使っていない時は画面が黒い状態(スリープ状態)になっています。メモを取る場合、その状態からロックを解除し、メモアプリを開き、初めてメモを取る。これが今までの操作手順。一方、今回のiPad Proでは、その工程が簡略化され、黒いiPad Proの画面にApple Pencil 2をタッチするだけで、いきなりメモアプリを起動できます。ロック解除をする必要もなく、わざわざメモアプリのアイコンをタッチする必要もありません。大した違いでないように思えるかもしれないが、この違いは非常に大きく、電話を受けてメモをする時、いちいちロック解除やメモアプリのアイコンのタップは面倒なので、今回の機能は重宝できます。瞬間的にメモを取れる事が何よりメモアプリには大切です。それを実現しただけで、今回のiPad Proは利用価値が相当大きくなりました。

iPadを横にしてもFace IDが利用可能

iPad Pro 12.9インチを使う場合、多くの人は横向きで使うのではないでしょうか。今回、iPad ProのFace IDが縦向きでも横向きでも使えるようになった事は、多くの利用者に便利な仕様になったと思います。

因みに、今回Face IDの採用に伴い、ホームボタン及びTouch IDは廃止されています。

USB type-Cに対応

接続端子が従来のLightningでなくUSB type-Cに変更になりました。これにより、USB type-Cに対応しているデジカメやSDカードなどをiPad Proに直接接続して、写真データの読み込みが可能となりました。また、iPhoneと接続することにより、iPad ProからiPhoneを充電する事も可能となり、iPadの汎用性が広がりました。

ファイル管理の便利さ

iPadOSになり、今まで以上にパソコンと似た操作感で使えるようになりました。ファイルアプリを使えば、WindowsのExplorerのように直感的にファイルを扱えます。

デメリット

本体サイズの大きさ・重さ

大きすぎる、重すぎる。この点は意識することもあります。小さめのカバンに入れようと思うと苦労するし、iPad Proを片手で支えながら作業をしていると手首が若干痛くなることもあります。それらはデメリットではありますが、作業領域の広さという圧倒的なメリットの前では、大した問題ではないと個人的には感じています。ある程度は慣れと割り切りだと思います。

ソフトウェアキーボードがフリック入力不可

通常のiPadではソフトウェアキーボードを分割してフリック入力対応がなされていますが、今回のiPad Proではフリック入力が非対応です。iPad Pro 2018は、同時発売された物理キーボード・Smart Keyboard Folioとの接続が前提であるため、フリック入力が省略されたのだと思われます。

Smart Keyboard Folioを使わずに文字入力する場合、ソフトウェアキーボードだと物理的なキーボードと比べて圧倒的に入力ミスが多くなります。よって、サードパーティ製のフリック入力ソフトをインストールする必要が生じました。私は日本語入力で定評のあるATOKを使うことにしました。

Apple PencilがiPadから外れそうになる

iPad ProとApple Pencilは磁力で接続し充電する形式ですが、その磁力が最低限度なので少し力が加わるとズレたり外れそうになったりします。カバンに入れる際に、中身の他の道具とぶつかってiPadから外れる可能性があります。磁力がもう少し強力だと良かったかもしれないです。

Apple Pencilで全ての作業ができる訳ではない

指でタップする代わりにApple Pencilを使う、殆どの作業は問題なく行えます。但し、iPad Proの全ての機能をApple Pencilでカバーできる訳ではありません。例えば、アプリの最小化・切替などの操作は指で行う必要があります。どうせなら、指でできる作業の全てをApple Pencilでカバーできるようにして欲しかったです。

大きすぎてゲームには若干向かない

私はまだiPad Proで本格的なゲームをやっていませんが、ゲームをやる際はiPadを両手で持ってプレイすることが予想されます。ただ、iPad Pro 12.9インチは決して軽くないので、両手で持って長時間プレイするのは若干キツイのではないかというのが個人的な印象です。

Smart Keyboard Folioにトラックパッドがほしくなる

物理キーボード・Smart Keyboard FolioをiPad Proに装着すると、iPadは感覚的にはノートパソコンのように思えます。Smart Keyboard Folioで文字を入力した直後に、トラックパッドやマウスが使いたい衝動に駆られます。Macbookであれば、文字入力の後にトラックパッドの使用は極めて自然な流れ。物理キーボードでの文字入力の後はトラックパッドを使いたくなります。iPadの画面タッチ操作は物理キーボードと相性が悪いのではないかと個人的には思っています。

iPad Pro 12.9インチ(2018年版)向きのユーザー

ここまでメリット・デメリットを挙げてきました。iPad Pro 12.9インチは特徴的な端末なので、ユーザーを選ぶ端末とも言えます。

・Apple Pencilを多用する

・PDFや電子書籍の閲覧が多い

・携帯性より作業効率を重視

・ビジネスユーザー

・ノートパソコン並みに画像・動画・音楽などを編集する

・同時に複数のアプリを表示したい

・ゲームはあまりしない

こんな人には12.9インチを間違いなくおすすめできます。私(@CotomonoL)はビジネス目的での購入で、携帯性より作業効率を重視し、Apple Pencilを使うので12.9インチの広い作業領域に満足しています。この記事があなたに合うiPad選びの助けになれば幸いです。