今回はスマートリモコン「Nature Remo 3」というアイテムをレビューしたいと思います。
一部の方を除き、多くの方はスマートリモコンという存在自体知らないかもしれません。家電のインターネット化を実現できる製品で、スマートスピーカーと組み合わせると声で家電を操作できるようにもなります。
慣れない方にも分かるよう、丁寧に説明したいと思います。
スマートリモコンとは
スマートリモコンって言葉を殆どの方はご存知ないと思います。スマートリコモンとは、多くの家電に同封されている赤外線通信対応のリモコンを1台のリモコンにまとめることができる「学習リモコン」というジャンルのアイテムです。

通常の学習リモコンは物理的なリモコン1台に複数のリモコン機能を集約するのですが、スマートリモコンはスマホにリモコン機能を持たせて集約します。つまり、スマホ1台あれば、テレビもエアコンも操作可能になります。
注意が必要なのは、スマートリモコンに対応するのは赤外線通信対応のリモコンが付属してある家電という点。市販されているテレビやエアコンなどの多くの家電は赤外線通信対応だと思いますが、PlayStation4など赤外線通信に対応していないものもあるので注意が必要です。
Nature Remo 3 製品概要
製品名:Nature Remo 3
メーカー名:Nature Japan
対応家電:エアコンやテレビ・お掃除ロボットなど赤外線リモコン付きの家電、Bluetooth Low Energy機能が付く家電
対応携帯:ios12.0以降、Android6.0以降の機種
センサー:温度、湿度、照度、人感
GPS機能:あり
サイズ:70×70×18mm
重量:約40g
価格:9980円(2020年8月時点、Amazon)

Nature Remo 3の特徴
赤外線リモコンのほぼ全ての操作ができる

Nature Remo 3は上述したスマートリモコンというジャンルのリモコンなので、赤外線リモコンに対応した家電のリモコン操作を集約することが可能です。つまり、スマホさえあればテレビもエアコンも扇風機も操作可能ということです。
操作はNature Remoのスマホアプリで行います。たとえば、Nature Remoアプリで私のテレビのリモコンを表示するとこんな感じ。

Nature Remo 3に私のテレビを追加した段階で、Nature Remoアプリには様々なボタンが登録されているのが分かると思います。Nature Remoに登録されていないリモコンのボタンがある場合、右上の+ボタンをタップすることで、ボタンを追加登録することもできます。
つまり、赤外線リモコンのほぼ全てのボタンの機能をNature Remo 3に持たせることが可能ということです。一部の家電については、+ボタンが表示されないのでボタン追加登録ができません。私の場合、エアコンが+ボタンに対応していませんでした。
家電によっては、Nature Remoへ追加した段階で下記のようにシンプルに表示される場合があります。

この場合、初期設定段階ではNature Remoに電源のオンオフ機能しか登録されていないことになります。
しかし、右上の+ボタンを押して個別にリモコンのボタン操作を追加することで、リモコン操作の全てをNature Remoに登録することが可能なので心配ありません。
家にいなくても家電の操作が可能

Nature Remo 3はWi-Fi接続する機器ですので、遠隔操作が可能です。自宅にいても操作可能ですが、職場にいても家電の操作をすることができます。
たとえば、帰宅30分前にエアコンをつけておき、帰宅時には快適な温度で過ごせる、そんな使い方もできます。
ただ、1点注意が必要なのはエアコンをつけたつもりでいても、確実についているかを確認する術がないことです。そのため、本当に失敗が許されないような操作(命に関わる操作など)はNature Remo任せにしないことが求められます。過信は禁物ということを忘れないで頂ければと思います。
スマートスピーカーにも対応

Nature Remo 3はスマートスピーカーにも対応しているスマートリモコンです。スマートスピーカーは、AIが搭載されていて、様々な操作を声だけで実行することができるデバイスです。ニュースや音楽を聞いたり、スマートリモコンと組み合わせることで家電の操作も可能です。
Nature Remoが対応しているスマートスピーカーは、Amazon EchoやGoogle Nest、Apple HomePodです。
スマートスピーカーをNature Remo 3と組み合わせることで、声だけでエアコンやテレビなどの家電を操作可能です。私はAmazon Echoを使っているのですが、「Alexa、テレビをつけて」と指令するだけでテレビがついてくれるのは相当快適です。
複雑な指令をスマホや声で指令できる
Nature Remo 3は複数の機器を使った複雑な指令にも対応し、スマホでワンタップもしくは声で指令することが可能です。「シーン」という機能を使います。

上記の例では、「全部つけて」という指令を出した時(スマホをタップまたはスマートスピーカーで命令)に、下記の動作をするように設定しています。
- パナソニックのエアコンをつける
- 東芝のテレビをつける
- テレビに接続してあるBOSEのスピーカーをつける(テレビの音はBOSEより出力)
- 山善の扇風機をつける
- 東芝のテレビの音を消音にする(BOSEで音を聞くため)
- BOSEのスピーカーから出る音をテレビの番組の音にする
- 東芝のテレビのチャンネルを1チャンネルにする
この複雑な動作を、スマホワンタップもしくは声で命令するだけで操作できるのです。シーン機能は重宝しますので本当にオススメです。
複雑な自動指令を設定できる
Nature Remo 3はシーン機能以外にも複雑な指令に対応しています。スマホタップや声での命令でなく、一定条件に達した場合の自動指令にも対応可能です。下記の画像をご覧ください。

上記画像は、朝の7時に下記動作を指令しています。
- 東芝のテレビをつける
- テレビに接続してあるBOSEのスピーカーをつける(テレビの音はBOSEより出力)
- 東芝のテレビの音を消音にする(BOSEで音を聞くため)
- BOSEのスピーカーから出る音をテレビの番組の音にする
- 東芝のテレビのチャンネルを1チャンネルにする
このような複数のデバイスを使った複雑な操作を「朝7時」という一定条件に達した場合に指令することができます。この機能をNature Remoではオートメーションと言います。
様々な発動条件(トリガー)を設定できる
前述したオートメーションには、トリガーという発動条件が設定できます。前述した例で言えば、「朝の7時になる」がトリガーになります。トリガー一覧はこちら。

トリガーの一覧は上記の通りです。
日時でのトリガーやGPSを使ったトリガー、温度や湿度・照度や人感といった各種センサーを使ったトリガーも用意されています。
私個人としては温度・湿度・照度によるトリガーは使っていませんが、人感センサーを使ったトリガーは使っています。たとえば、「22時〜23時59分の間に30分間人感センサーが反応なかったらエアコンを消す」というオートメーションを作っています。
そうすれば、夜遅い時間に居眠りをして冷房がつけっぱなしになっていても、自動的に冷房を切ってくれて、風邪を引くのを予防できるという訳です。
Bluetooth Low Energyに対応
今までのNature Remoは赤外線リモコンのみ対応するものでしたが、Nature Remo3からBluetooth Low Energyという規格にも対応しました。今は新規格の対応機器が殆どありませんが、今後増えてくることが予想されますので、汎用性が広がったことは嬉しいですね。
コンパクトでシンプルな外観

非常にシンプルな外観をしています。他のインテリアを妨害しないデザインなので採用しやすくて良いですね。サイズも70×70×18mmと小さく、重量も約40gと軽く、全体として非常にコンパクトな印象です。

裏面から見ると、Micro USBの端子があります。電源コードを差しっぱなしで使うことになります。
付属のコードはこんな感じ。

壁掛けの穴が便利

こんな感じで壁に掛けて設置します。人感センサーがあるので、場所を選ぶ必要があるでしょう。
壁掛け用の穴が

こんな感じで用意されていて設置にも苦労しないのも嬉しいですね。
設定は難しくない
色々機能があるので多少の慣れも必要ではありますが、設定は意外と難しくありません。

リモコンとNature Remo3をこんな感じで近づけて、リモコンのボタンを押すだけで新たな家電を登録できます。慣れてしまえば、本当に簡単です。
総括

いかがでしたでしょうか。Nature Remoは決して必要不可欠なデバイスだとは思いませんが、一度導入すると生活がより豊かになります。「ただいま」といっただけで家電を色々つけてくれる等、使い方は設定によって色々広がります。自宅以外の場所から遠隔操作できるのも非常に良いですね。興味のある方は、ぜひご検討してみてはいかがでしょうか。
Nature Remo3の人感センサーを使って人の侵入を検知する